変形性膝関節症の右膝の痛みから歩行が変わった一例|京都・中京区のオステオパシー
大村 颯太

変形性膝関節症の右膝の痛みから歩行が変わった一例|京都・中京区のオステオパシー

「歩くたびに右膝が痛くて、5分も続けて歩けない」——そんなお悩みを抱える方は少なくありません。

京都・中京区の京都オステオパシーセンター2Fでは、膝だけでなく股関節・胸郭・内臓など全身のつながりから評価・施術を行っています(自費診療)。

理学療法士・健康科学修士・発達ケア・アドバイザーの大村颯太が、研究も交えながらお伝えします。

今回は、右変形性膝関節症で歩行に支障をきたしていた60代女性の一例をご紹介します。※変化のあらわれ方には個人差があります。

📑 目次

こんなお悩みの方へ

「歩くと膝が痛くてすぐ休まなければならない」「段差が怖い」「片足で立っていられない」——変形性膝関節症の方から、こういったお声をよくいただきます。整形外科でレントゲンを撮って「軟骨がすり減っています」と言われ、痛み止めで様子を見ているという方も多いのではないでしょうか。今回ご紹介するケースも、そのような経緯をたどってこられた60代の女性です。

なぜ膝の痛みで歩けなくなるのか

変形性膝関節症は、関節軟骨の変性・摩耗を主体とした疾患ですが、痛みの原因は軟骨だけにあるわけではありません。関節周囲の炎症、滑膜の肥厚、筋腱の癒着、さらには股関節・腰椎・胸郭といった周辺部位の機能不全が複合的に絡み合っています(Hunter & Bierma-Zeinstra, 2019)。痛みをかばうことで歩き方が変わり、その変化がまた別の部位に負荷をかける——この悪循環を断ち切ることが、歩行の改善には欠かせません。

今回の評価でわかったこと

60代女性。右変形性膝関節症による歩行時痛・動き出し痛が主訴で、5分程度の歩行が限度という状態でした。評価では以下の点が確認されました。

  • 右膝に疼痛を回避するような歩行パターン(ストライドの狭さ、荷重回避)
  • 片足立ちは右足で1〜2秒が限界
  • 右膝関節の炎症後の線維化・癒着(腸脛靭帯テンション++)
  • 左股関節の可動域制限(内旋・外旋ともに制限あり、関節隙間の狭小)
  • 胸郭・腹部の緊張パターン

右膝だけでなく、左変形性股関節症も合併しており、左右の荷重バランスが大きく崩れていました。

当院で行ったアプローチ

局所だけを見ず、からだ全体のバランスを整えながら進めました。主なアプローチは次のとおりです。

  1. 1全体調整:胸郭の呼吸機能の回復、腹部臓器(肝臓・胃・小腸)の緊張解放から開始し、脊椎・骨盤の構造的バランスを整えました。
  2. 2右膝周囲の癒着解放:炎症が落ち着いた段階で、脛骨内側・腸脛靭帯・ハムストリングスとガストロクネミウス間・膝蓋骨周囲の線維化をアプライドキネシオロジー(AK)と直接的なモビリゼーションで解放しました。
  3. 3左股関節のアーティキュレーション:左変形性股関節症による可動域制限に対し、関節モビリゼーション・靱帯リリース・骨内テクニックを用いて股関節の動きを引き出しました。

炎症期は局所への直接操作を控え、全身の緊張を緩めながら炎症の収束を促す段階から施術を始めたことで、癒着解放のステップに安全に移行できました。

ビフォーアフター(動画と写真で見る変化)

▲ 施術前後の歩行・片足立ちの変化(動画)

施術を重ねるにつれ、歩行時の右膝の痛みが軽減し、膝の可動域が広がりました。片足立ちは右足でかなり保持できるようになった一方、左股関節の問題が残っているため左足の片足立ちは依然として難しい状態です。課題が右から左へと移り変わること自体が、右膝の改善を示しています。※変化には個人差があり、同じ結果をお約束するものではありません。

ご自宅でできるセルフケア

施術の効果を日常生活でも活かすために、無理のない範囲でのセルフケアが助けになります。

  1. 1太もも前面の緩めるストレッチ:椅子に座った状態で、片足ずつゆっくり膝を伸ばして5秒キープ。痛みが出ない角度で行う。
  2. 2股関節の回旋を意識した歩き方:歩くときに「股関節から脚を動かす」イメージを持つだけで荷重パターンが変わることがあります。
  3. 3呼吸を整える:胸郭の緊張は全身の動きに影響します。仰向けで腹式呼吸を5分行うだけでも体全体の緊張が和らぐことがあります。

痛みが強くなる場合はすぐに中止し、専門家にご相談ください。

「自分の状態に合ったケアを知りたい」という方は、LINEでお気軽にご相談いただけます。

研究からわかっていること

変形性膝関節症に対する運動療法の有効性は、複数のシステマティックレビューで確認されています。Fransens et al.(2015)のコクランレビューでは、膝OA患者に対する運動療法が痛みと機能を有意に改善することが示されました。また、Hunter & Bierma-Zeinstra(2019)は、膝OAの痛みは軟骨変性だけでなく滑膜炎や神経感作を含む多因子性であることを指摘しており、全身的なアプローチの重要性を示唆しています。個人差はありますが、局所の炎症を落ち着かせたうえで周囲組織の柔軟性・荷重機能を取り戻す段階的なアプローチは、理にかなっていると考えられます。

膝の痛みでお悩みの方は京都・中京区へ

「膝が痛くて思うように歩けない」「病院でそのまま様子を見るように言われたが変化がない」という方は、ぜひ一度ご相談ください。当院では動画を用いた動作分析で状態をご本人と共有しながら、からだ全体のつながりから施術を進めています。担当:大村颯太(理学療法士・健康科学修士)

参考文献

よくあるご質問

Q. 変形性膝関節症でも施術は受けられますか?

A. はい。ただし炎症の程度や状態によって施術内容を調整します。まずはご相談ください。

Q. 何回くらいで変化が出ますか?

A. 個人差が大きく、一概にはお伝えできません。今回のケースも複数回の施術を重ねながら段階的に変化が見られました。

Q. 股関節も一緒に診てもらえますか?

A. はい。膝と股関節は連動していることが多く、当院では両方を含めた全身の評価を行っています。

Q. 整形外科にも通院中ですが、並行して受けられますか?

A. はい、問題ありません。医療機関での診察・投薬と並行してご利用いただいている方もいらっしゃいます。

※本記事は個人の一例を紹介したもので、効果・変化には個人差があります。当院は医療機関ではなく、自費の施術を提供しています。

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執筆:大村颯太

理学療法士/健康科学修士/発達ケア・アドバイザー

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大村 颯太

〜薬に頼りすぎない人生を共に創る〜 理論に固執しすぎず、結果にこだわる柔軟な施術家を目指しています。 ・理学療法士 ・健康科学修士 ・発達ケア・アドバイザー ~Let's create a life together that doesn't rely too much on medication~ I aim to be a flexible therapist who focuses on results and doesn't get too hung up on theory. ・Physiotherapist ・Master of Health Science ・developmental care advisor

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