人工股関節の手術後、「痛みはずいぶん楽になったのに、スムーズに歩けない」「歩き方が以前と変わった」と感じる方は少なくありません。
京都・中京区の京都オステオパシーセンター2Fでは、術後の歩行の質を整える施術とセルフケア指導を提供しています。
理学療法士・健康科学修士・発達ケア・アドバイザーの大村颯太が、人工股関節術後の歩行改善を目的とした評価と運動指導をご提供しています。
本記事では、術後の歩行に見られる特徴と、ご自宅でできるセルフケアを研究エビデンスを交えてお伝えします。
📑 目次
人工股関節の手術後、歩き方が変わる原因と対策|京都・中京区のオステオパシー

人工股関節術後に「歩き方が変わった」と感じる方へ
人工股関節の手術を受けたあと、「痛みはずいぶん楽になったのに、思ったようにスムーズに歩けない」「歩き方が以前と変わった気がする」と感じる方は少なくありません。手術は痛みの原因そのものに対してとても有効な治療ですが、実は「歩き方」は手術だけで自動的に元通りになるわけではありません。この記事では、人工股関節術後に見られる歩き方の特徴を整理しながら、術後に歩行の質を高めていくことが、なぜ手術の効果を最大限に引き出すことにつながるのかをお伝えします。
もし以下にひとつでも当てはまる方は、この記事をぜひ最後まで読んでみてください。
人工股関節術後によく見られる歩き方の特徴
人工股関節置換術は、すり減って傷んだ関節を人工の関節に置き換えることで、長く続いた痛みを大きく和らげてくれます。一方で、痛みが取れることと、歩き方がきれいに戻ることは必ずしも同じではありません。術後はしばしば、歩幅が狭くなる、左右の歩き方が非対称になる、脚をわずかに引きずる、体が左右に揺れるといった特徴的なパターンが残ることがあります。実際に、歩行を分析した複数の研究をまとめたメタ解析では、人工股関節置換術のあと、歩く速さや歩幅などの時空間的な指標は手術前と比べて早い時期から改善する一方で、健康な人と比較すると術後12か月の時点でも歩き方に差が残っていたと報告されています(Bahl et al., 2018)。つまり、術後に歩き方のクセが残ること自体は決して珍しいことではなく、そこには整えていく余地があると考えられます。
術後の歩行の問題を放置してはいけない理由
では、なぜ歩き方のクセをそのままにしない方がよいのでしょうか。理由のひとつが「転倒」です。人工股関節術後の女性を追跡した研究では、歩行に異常がある方は、その後に転倒を起こしやすいことが示唆されています(Ikutomo et al., 2018)。転倒は骨折や関節の脱臼、ときには再手術のきっかけにもなり得るため、術後の生活を安全に続けるうえで見過ごせない問題です。だからこそ、ただ「歩けるかどうか」だけでなく、「どのように歩いているか」という歩行の質に目を向けることが大切になります。歩き方の特徴を早めに把握し、必要に応じて整えていくことが、その後の安心につながると考えられます。
人工股関節術後のご自宅でできる歩行セルフケア|お尻まわりを整える続け方
ここからは、術後の歩き方を整えるためにご自宅でできるセルフケアをご紹介します。対象は、主治医から日常生活を普通に過ごしてよいと言われている方で、傷の痛みや強い炎症が落ち着いてきている時期を想定しています。歩行の質を支えているのは、股関節まわり、とくにお尻の横の筋肉(中殿筋)と体幹の安定です。やみくもに長く歩くよりも、ここをやさしく目覚めさせる時間を毎日少しずつ持つほうが、歩き方を整える近道になります。実際に、人工股関節術後の運動療法をまとめたメタ解析でも、運動療法を取り入れることでバランスや歩行が改善する可能性が報告されています(Park & Kim, 2023)。
次の3つをセットで取り入れてみてください。どれも股関節まわりを安全に目覚めさせるための、やさしいメニューです。
| 種目 | やり方 | 回数の目安 | 意識するポイント |
|---|---|---|---|
| 横向き脚上げ | 横向きに寝て、上側の脚をゆっくり天井方向へ上げ下ろしする | 10回×1〜2セット | お尻の横が軽く効く程度の高さで十分 |
| 片脚立ちバランス | 壁や椅子の背に軽く手を添え、術側の脚で立つ | 10〜20秒 | 体が左右に大きく揺れないように |
| お尻で踏むゆっくり歩き | いつもの半分くらいのスピードで歩く | 10〜20歩 | お尻で地面を踏む感覚と左右の歩幅をそろえる |
朝起きてからや夕方など、決まったタイミングに2週間ほど続けてみてください。痛みが出る範囲では行わず、軽い負荷から始めるのが原則です。
ただし、2週間ほど続けても変化が乏しい場合や、痛みが強くなる場合、ご自身で続けることに不安がある場合は、無理に続けず専門家にご相談ください。背景に別の問題が隠れていることもあり、適切な評価のうえで方針を組み直したほうが回復が早いケースもあります。
2週間ほど続けても変化が乏しい場合や、痛み・しびれが強くなる場合は、無理に続けず一度ご相談ください。LINEでお気軽にご相談いただけます。
人工股関節術後の歩き方が気になる方は京都・中京区のオステオパシーへ
人工股関節の手術は、つらい痛みから解放されるための大きな一歩です。その効果を本当の意味で実感していただくためには、術後の歩き方を整え、歩行の質を高めていく視点が欠かせません。私たちはこの「歩行の質を高める」取り組みこそが、手術の効果を最大限に——いわば120%引き出す鍵だと考えています。歩幅や左右差、体の揺れといった歩き方の特徴が気になる方、術後の歩行に不安を感じている方は、どうぞお気軽にご相談ください。理学療法士・健康科学修士・発達ケア・アドバイザーの大村颯太が、手術で得られた土台を活かしながら、あなたの歩きをより軽やかに、より安全に育てていくお手伝いをいたします。

参考文献
- (Bahl et al., 2018)Biomechanical changes and recovery of gait function after total hip arthroplasty for osteoarthritis: a systematic review and meta-analysis
- (Ikutomo et al., 2018)Gait abnormality predicts falls in women after total hip arthroplasty
- (Park & Kim, 2023)Effects of exercise therapy on the balance and gait after total hip arthroplasty: a systematic review and meta-analysis
よくあるご質問
Q. 人工股関節の手術後、歩き方が戻らないのはなぜですか?
A. 手術で痛みが取れても、長期間続いた歩き方のクセや筋力低下が残ることが原因です。歩行を分析した研究でも、術後12か月時点で健康な人と差が残るケースがあると報告されています。
Q. 自宅でできる歩行改善ケアはありますか?
A. 横向き脚上げや片脚立ちバランス、お尻で地面を踏むように意識したゆっくり歩きが効果的です。無理のない範囲で毎日続けることが大切です。
Q. 京都オステオパシーセンター2Fではどのような施术を行っていますか?
A. 当院では、股関節まわりの筋肉や体幹の状態を評価し、歩行の質を高めるためのオステオパシー施術と運動指導を行っています。手術後の経過に合わせて安全に進めます。
Q. 予約はどうすればいいですか?
A. まずはLINEでお気軽にご相談ください。その後、WEB予約またはお電話にてご予約を承ります。
Q. 手術からどれくらい経ったら施術を受けられますか?
A. 主治医から日常生活を普通に過ごしてよいと許可が出ている時期が目安です。傷の痛みや炎症が落ち着いてからご相談ください。
京都オステオパシーセンター2F
〒604-8366 京都府京都市中京区七軒町466
阪急大宮駅 徒歩3分
受付時間:9:00〜20:00(土曜休診/日祝対応可・最終受付20:00)



