「すべては自己責任」と捉えること —— CoCo壱番屋創業者・宗次德二さんの生き方から学んだこと
大村 颯太

「すべては自己責任」と捉えること —— CoCo壱番屋創業者・宗次德二さんの生き方から学んだこと

宗次德二さんという人物

まず、宗次德二(むねつぐ とくじ)さんがどんな方なのか、簡単にご紹介します。

  • 両親は不明。戸籍上は1948年(昭和23年)石川県生まれとされる。生後まもなく兵庫県尼崎市孤児院に預けられ、3歳のときに雑貨商・宗次福松、清子夫婦の養子となる。養父が競輪パチンコなどのギャンブル好きで生活が不安定だったことから、養父に愛想を尽かした養母は失踪。8歳のときに居場所が判明した養母を頼り、養母が住む名古屋市の四畳半のアパートに家族3人で住むが、すぐに養母は家を出た。養父と2人で、電気や水道を引くこともできず、ろうそくで明かりを得、雑草を抜いて食べるほど困窮した生活を送る。15歳まで生活保護を受けて生活し、岡山県玉野市など各地の廃屋を転々として、パチンコ店で零れ玉(こぼれだま)やシケモク(煙草の吸殻)を集めるなどして生計を助けていた。吸殻を拾わなかったり、掃除を怠ったりすると、養父から全裸にされ箒で殴られるなどの虐待を受けた……..
  • (引用:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%97%E6%AC%A1%E5%BE%B7%E4%BA%8C

壮絶な人生ですよね。こんな状況から日本を代表する外食チェーンを一代で築き上げたということは、想像もつかないことです。詳細はWikipediaをご覧ください。

私はご縁があって、一度だけ昼食をご一緒させて頂いたことが数年前にありました。

S先生、そのような貴重な機会を恵んでくださり、本当にありがとうございました。

最初は「そんなはずはない」と感じた

宗次さんの「すべては自己責任」という言葉に出会ったとき、正直に言えば、私は心の中で少し反発を感じました。

世の中には、生まれつき体が弱い方もいれば、虐待のある家庭で育つ子もいる。親の養育環境や経済状況によって、子どもの成長や将来の選択肢が大きく変わってくるのは、医療や発達の領域では当たり前のように語られていることです。

「全部が自己責任なんて、現実にはそんな単純な話じゃないだろう」

そう感じたのが、最初の率直な反応でした。

それでも、宗次さんの言葉が重く響いた理由

それでも、宗次さんの言葉が私の中で消えずに残ったのには理由があります。

それは、この言葉が、誰よりも厳しい環境を生きてきた人の口から出ているという事実です。

幼くして養子に出され、15歳で養父を亡くし、自分で働きながら学校に通っていた人が、後に大きな事業を築き、しかも今は得たものを社会に還元する生き方を選んでいる。その人が「すべては自己責任」と言うとき、そこには「環境のせいにしない」という覚悟と、自分の人生を自分のものとして引き受ける強さが込められているように感じました。

私なりの解釈 ——「すべては自分の感じる世界」

  • 生まれた環境、体質、過去に受けた出来事。これらは自分の力では変えられない。
  • だからこそ、それらに対して嘆いたり、不満を言い続けても、自分の人生は1ミリも前に進まない
  • ならば、起こったことすべてを「自分の世界で起きていること」として引き受けて、ここから何ができるかを考える方が、結果的に人生はずっと良い方向に進む。

「すべては自己責任」というのは、誰かを責めるための言葉ではなく、自分の人生のハンドルを自分の手に取り戻すための言葉なのだと、私は受け取りました。

治療者として、この言葉とどう向き合うか

この考え方は、自分の臨床にもそのままつながります。

患者さんが思うように良くならないとき、私はまず、「治療者側の問題ではないか」と自分に問い直すようにしています。

  • 評価は十分だったか
  • 治療方法は適切であったか
  • 盲点はなかったか
  • 説明は伝わっていたか
  • 次回の方向性は、本当にこれでよいのか

もちろん、これをそのまま患者さんに口に出すことはほとんどありません。けれど、自分の中ではそうした姿勢を崩さないようにしています。常に自分を信じながら疑っています。

患者さんにも「ご自身の人生を生きてほしい」

その一方で、患者さん側にも願っていることがあります。

治療者に過度に依存してほしくない、ということです。

  • 良くならないのは治療者のせいだけではなく、ご自身の生活習慣や取り組みも大きく関係しています。
  • 逆に、良くなったときも、それはご自身が日々続けてくださった努力の結果です。
  • 「治してもらった」ではなく、「自分で良くなった」と感じていただきたい。

これは、突き放しているのではありません。むしろ、お一人おひとりの治る力を信頼しているからこその姿勢です。

お互いがベストを尽くす関係性へ

理想は、治療者は治療者としてできる最善を尽くし、患者さんは患者さんとしてできる最善を尽くす。その上で、お互いに協力し合える関係性です。

  • 治療者:評価・施術・説明・継続的な見立て
  • 患者さん:日々のセルフケア・生活の工夫・気づきのフィードバック

どちらかが一方的に背負うのではなく、「すべては自分の責任」という意識をそれぞれが静かに持ちながら、同じ方向を向いて協力する。これが、長く良い結果を出していくための土台だと感じています。

おわりに —— 認識を変えれば、人生は変えられる

宗次さんの生き方から私が一番受け取ったのは、「どんな環境に生まれても、どんな逆境があっても、それをどう受け止めるかは自分で選べる」という事実でした。

環境は変えられなくても、認識は変えられる。

認識が変われば、行動が変わる。

行動が変われば、結果はゆっくりとでも変わっていく。

「神様は達成できる試練しか私に与えない。もし、達成できなくても、それには意味がある。」そう思って生きています。

宗次德二さんに興味を持たれた方は、ぜひ著書やWikipediaの記事を読んでみてください。一人の人間が、どこからでも人生を立て直していけるということに、勇気をもらえる方は多いと思います。

ブログを書いたスタッフ

大村 颯太

大村 颯太

〜薬に頼りすぎない人生を共に創る〜 理論に固執しすぎず、結果にこだわる柔軟な施術家を目指しています。 ・理学療法士 ・健康科学修士 ・発達ケア・アドバイザー ~Let's create a life together that doesn't rely too much on medication~ I aim to be a flexible therapist who focuses on results and doesn't get too hung up on theory. ・Physiotherapist ・Master of Health Science ・JEFPA certified foot care advisor ・developmental care advisor

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