100歳の超高齢者を施術して気づいた大切な3つのこと
大村 颯太

100歳の超高齢者を施術して気づいた大切な3つのこと

100歳の超高齢者を施術して気づいた大切な3つのこと

はじめに

先日、100歳の超高齢者の方を施術させていただく機会がありました。100年という長い人生を歩んでこられた方に対して、施術者として何ができるのか。痛みや不調に悩む超高齢者のご家族をお持ちの方にとって、少しでも参考になればと思い、今回感じた3つの気づきをお伝えします。超高齢者の方が一秒でも安らかな時間を過ごせるように、ご家族と施術者それぞれの立場からできることを考えてみました。

第一章:超高齢者の痛みと向き合う現実

超高齢者になると、痛みが完全に取れるケースはほとんどないというのが正直な実感です。100歳を超える方の場合、客観的に見ればいつ最後を迎えてもおかしくない状況にあることも事実です。しかし、100年という長い人生を歩んでこられたその方の最期を、少しでも楽に快適に過ごさせてあげたいと願うご家族は非常に多くいらっしゃいます。

だからこそ大切なのは、「完治」を目指すのではなく、痛みを感じる時間を1秒でも短くするという考え方にシフトすることです。完全に痛みを取ることは難しくても、楽な時間を少しでも長くしてあげることは、ご家族にも私たち施術者にも可能です。この視点を持つことが、超高齢者のケアにおいて最も重要な第一歩になります。痛みのない時間を積み重ねていくこと、それが超高齢者にとっての大切な時間と言えるのではないでしょうか。

第二章:ご家族ができる環境整備という大きなサポート

ご家族にできることとして最も大切なのは、少しでも痛みや不調から遠ざけてあげるための環境整備です。

まず注目したいのが、趣味や人との交流の時間です。趣味に没頭している間は痛みや不調を感じないという方は意外と多くいらっしゃいます。デイサービスでの他者との交流中に痛みの訴えが減る方も少なくありません。こうした「痛みから意識が離れる時間」を意識的に作ってあげることが第一歩であり、認知症予防の観点からも非常に重要です。

次に見直していただきたいのが、椅子や車椅子などの身の回りの環境です。普段使っている椅子のクッションを調整したり、車椅子を適切なサイズに変えたりするだけでも、体の負担はかなり軽減されます。ベッドまわりの環境も同様です。身近なところから環境を丁寧に整えてあげることが、ご本人の日常の快適さに大きく影響します。

さらに、痛み止めや湿布などを適切に活用することも一つの有効な手段です。こうした工夫によって痛みを忘れ、穏やかに過ごせる時間が増える方も多くいらっしゃいます。ご家族の小さな工夫が、ご本人の大きな安らぎにつながるのです。

第三章:オステオパシーだからできるソフトなアプローチ

オステオパシーでは非常にソフトな刺激を用いて施術を行うことが可能です。超高齢者の方は体の順応能力が低下しているため、たくさんの刺激や強い刺激は、かえって不調を引き起こす原因になりかねません。揉みほぐしやマッサージなどの強い刺激には特に注意が必要です。

そのため、私が超高齢者の方を施術する際に意識しているのは、刺激を最小限に抑え、治療箇所も必要最小限に絞るということです。体に負担のかからない方法を最優先に選択します。また、痛みを訴えている部分に対して局所的に循環を改善し、少しでも楽にしてあげるような対症療法的なアプローチも、超高齢者には大切だと考えています。

施術中の時間だけでも、1秒でも楽に感じていただけるように。そして、早い段階で劇的な変化を求めるのではなく、焦らず、ゆったりとちょっとずつ体が変化していくのを待つ。そんな心構えが、超高齢者のケアには欠かせません。体と対話するように、その方のペースに寄り添いながら施術を進めていくことが大切です。

おわりに

100年という人生を過ごすということは、とても大変なことです。強い精神力と強い肉体を持って歩んでこられた方の人生の最後を、少しでも穏やかに過ごしていただきたい。そう願うご家族の気持ちに、少しでも寄り添える施術を提供していきたいと思います。

そして今回の経験を通じて、改めて一緒に過ごしている家族や親族の存在に心から感謝したいという気持ちになりました。当たり前に過ごしている毎日は、決して当たり前ではありません。ぜひ、大切なご家族との毎日を大事にお過ごしください。

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ブログを書いたスタッフ

大村 颯太

大村 颯太

〜薬に頼りすぎない人生を共に創る〜 理論に固執しすぎず、結果にこだわる柔軟な施術家を目指しています。 ・理学療法士 ・健康科学修士 ・発達ケア・アドバイザー ~Let's create a life together that doesn't rely too much on medication~ I aim to be a flexible therapist who focuses on results and doesn't get too hung up on theory. ・Physiotherapist ・Master of Health Science ・JEFPA certified foot care advisor ・developmental care advisor

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