脳卒中後遺症 歯軋りを軽減する方法
大村 颯太

脳卒中後遺症 歯軋りを軽減する方法

はじめに

脳卒中の後遺症によって、歯軋り(歯ぎしり)が起こるケースがあります。

特に片麻痺や運動麻痺がある方では、無意識のうちに顎の筋肉が緊張し、夜間や安静時に歯軋りが悪化することがあります。

これは本人に自覚がなくても、顎のこわばりや咀嚼筋(そしゃくきん)の過緊張が原因で起こるもので、放置すると歯の摩耗や顎関節症にもつながりかねません。

本記事では、脳卒中後遺症のある方が歯軋りを軽減するための実践的な方法を紹介します。

ご家族や介助者の方にも役立つ内容ですので、ぜひ参考にしてください。

動画解説は↑コチラの画像をクリック

1.ポジショニングの確認

まず最も基本的でありながら、見落とされがちなのがポジショニングです。

仰向けで寝ている時や椅子に座っている時、頭と首、顎が安定しているかを確認してください。

首が過屈曲(前に曲がりすぎている)状態になると、顎の筋肉が無意識に緊張し、歯軋りを誘発することがあります。

枕の高さや角度を調整し、首の自然なカーブを保つことが重要です。

また、片麻痺のある方では、顔が一方向に傾く癖があるため、頭部が偏らないようにタオルなどでサポートするのも効果的です。


2.ゆすりを用いた筋緊張抑制

次に紹介するのは、「ゆすり運動(リズミカルな小さな揺れ)」を使った筋緊張の抑制です。

特に脳卒中後は、姿勢反射や筋緊張のコントロール機能が障害されていることが多いため、

軽く揺らすような刺激を入れることで、中枢神経に安心感を与え、過剰な緊張を抑えることが期待できます。

やり方は簡単です:

  • 仰向けの姿勢で、頭部を支えながらごくわずかに左右に揺らす
  • 揺れのリズムは「ゆっくり」「一定」で
  • 顎まわりや首の力が少しずつ抜けてくるまで続けます(30秒~1分程度)

これは介助者や施術者が行うとより効果的です。

安心できる環境で、呼吸が深くなるよう意識して行いましょう。


3.咀嚼筋マッサージ

顎の緊張が強い場合、咀嚼筋へのマッサージも非常に効果的です。

咀嚼筋とは、側頭筋・咬筋・内側翼突筋・外側翼突筋など、顎を動かす筋肉群のことです。

歯軋りの主な原因筋は「咬筋」と「側頭筋」です。

簡単なマッサージ方法を紹介します:

  • 咬筋:耳の前、頬のふくらみ部分を軽く押しながら円を描くようにマッサージ
  • 側頭筋:こめかみあたりに手のひらを当て、ゆっくり円を描くように動かす
  • 強く押しすぎず、気持ちよい強さで1~2分行う

特に入眠前に行うと、顎周りの緊張がほぐれ、夜間の歯軋りを軽減できる場合があります。


終わりに

脳卒中後の歯軋りは、単なる癖や習慣ではなく、神経系の変化や筋緊張の乱れによって起きている場合が多いです。

適切なポジショニングや感覚入力、筋肉へのアプローチによって、

自然に緩和させることが十分可能です。

日々のケアとして取り入れてみてください。

また、症状が強い場合は、オステオパシーなどの専門的な手技療法も有効です。

当施設では、脳卒中後の後遺症に対して、施術や運動指導を提供しています。

お困りの方は、ぜひ一度ご相談ください。

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ブログを書いたスタッフ

大村 颯太

大村 颯太

〜薬に頼りすぎない人生を共に創る〜 理論に固執しすぎず、結果にこだわる柔軟な施術家を目指しています。 ・理学療法士 ・健康科学修士 ・JEFPA認定足育アドバイザー ・発達ケア・アドバイザー初級 ~Let's create a life together that doesn't rely too much on medication~ I aim to be a flexible therapist who focuses on results and doesn't get too hung up on theory. ・Physiotherapist ・Master of Health Science ・JEFPA certified foot care advisor ・Beginner developmental care advisor

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